【感想】月をさすゆび(永福一成)を読んでみた

 

仏教といえばどんなことを想像しますか?

僕にとって仏教とは、

  • 幼い頃に行った親戚の葬式
  • 学校で勉強した仏教の歴史

ぐらいかも知れない……

すごく無知なので、そろそろある程度の知識も必要かな?と思って本屋さんでみて買ってみました。

性格上、こういった小説で読んだ方が、専門書で読むより抵抗感がないかなって思ったんですが……

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最初に正直に言いますが、仏教のハナシの箇所は分からなかったです……。

仏教の入門書的な感じで読み始めるにはハードルが少し高いかも知れないです。

→もちろん根気よく読んでみると色々発見があるかも?

それでも、仏教の1番のすそのの部分だけでも知りたくて読み進めていくと、ゼロ知識なら新しい発見として吸収できました!

 

例えばこの本のタイトル『月をさすゆび』も仏教に関する言葉なんですって!

👉『指が月をさす時、愚者は指を見る……』っていう【指月の譬】の引用らしいけど……

 

それでも、

仏教だけじゃないから最後まで読めたかも知れないです。

 

あらすじ

主人公の藤井善行は、ネット販売用のカタログ撮影の仕事をしているフリーのカメラマン。ある時、親戚の叔父さんが入院することに。その叔父さんは能登中島にあるお寺の住職さん。万が一、叔父さんにナニカがあると跡目がいないそのお寺は潰れちゃう……。そこで、カメラマンだけでの生活に悩んでる善行のもとに、仏教学院への入学が持ちかけられた。見事面接をパスした善行は、一年限定の学生生活をそこで出会うクラスメイトと過ごす。ど素人が仏教とはなにかを学んでいくストーリー。

 

 

登場人物

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いわゆる善行は物撮り(商品とかをスタジオで撮るタイプの)カメラマン。

一般的なイメージのあるカメラマンやフォトグラファーのイメージとはかけ離れた存在。

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その上、下請けから独立したフリーのカメラマンの善行は裕福じゃなかったみたいです。

そんな時に、『儲かる副業』という甘い言葉に唆されて仏教の道に進んじゃいましたw

 

最初に言った通り、善行が仏教学院に入学して、専門的な仏教用語が連発すると、ちんぷんかんぷんでした。

今まで全く仏教に触れてこなかった善行を通して物語が進んでいくので、一応はすごく優しく説明してくれます。

だとしても……。

僕にはちょっとついていけない部分、理解できない箇所が多々ありました。

だけど、途中から青春小説??っぽくなってきたからまだ読めたかも笑。

学生によくありがちな恋愛模様もあったりと、仏教オンリーじゃないのがよかったです。

 

仏教学院はというと、同期は32人。

授業時間は、平日は17:20~21:10、土曜日は14:00~16:00。

だからイメージする専門学生より社会人にとっては身近なものかも知れないですね?

昼間はそれぞれ仕事や学業(中には仏教のダブルスクール生も)をこなして、夕方からの授業に参加する感じみたい。

 

 

途中、谷川先生という人が出てきます。

彼は海外での仏教の布教活動をするいわゆる【布教使】なんです。

僕自身、海外に留学とかで長期滞在していたことがあるんですけど、今まで海外で仏教を感じることってほとんどなかったんですよね。

だから、仏教を海外に向けて布教活動をするって結構衝撃的なことでした。

→考えてみると、日本には昔からキリスト教の宣教師が来たって歴史でも習ったはずなんですけどねw

だとしても、日本では教会とかを目にすることはあるし、キリスト教圏でイスラム教のムスクを見ることはあっても、仏教のお寺をみたことがなかったから新鮮に思えちゃいました。

あるとしてもハワイにある、出雲大社の分社くらいしか聞いたこともなかったんです。

無知すぎて、仏教の布教使も、海外の仏教系学校があることも知らなかった……。

 

 

それ以外にも色々浅い知識だけどゲットできましたよ!笑

葬式とかでもお坊さんの御説法って耳にするじゃないですか?

かしこまって御説法とはなにか?って考えると、『仏様と皆さまの縁を結ぶ大切な機会。この仏縁を取り持つことこそ僧侶にとって大切な仕事』ってことになるらしいです。

でもちょっと一般市民からはかけ離れて聞こえません?

もっと簡単に言うと『坊さん最大のセールストーク。一見さんのハートもガッチリつかんだらこっちのもの』ってことだってw

御説法=セールストークっていう発想がなかったけど、

あの長ったらしい話を、もっと楽しく分かりやすく話してくれる人をみんな選びますもんね??

 

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仏教でお坊さんになるためには、ちゃんとした修行も必要。

→以前読んだ早見和真さんの『スリーピング・ブッダ』はこのことがメインテーマだったっけな?

京都にある本山で11日間の習礼(しゅうらい)と呼ばれる修行をすると、度牒(どちょう)という出家得度の証明書がもらえて、晴れて僧侶の最初の一歩がふめるもの。

その間は、外出禁止で、集団行動。しかもスマホも没収。

男性は基本丸坊主になるんだそう……。

→聞いてるだけでも結構過酷っぽいですよね(T . T)

 

スケジュールはこんな感じ。

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さらに興味深いのが、『わかる』ということは4種類もあるということです!!!

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そのうちのXXXXが悟りなんだって!

へぇ〜って思わず言っちゃいました 笑。

→答えと詳しい説明はぜひ読んでみてw

 

1番この本で胸に刺さったのが、

【学びに『卒業』なんてあると思う?いつだって途中なんだよ】でした。

なんか仏教と密接した言葉じゃないかも知れないけど、なんか人生で大事なもの・言葉なのかな……って思わずメモしちゃいました 笑。

 

もうひとつ【犀の角】っていうのもメモメモ。

交わりをしたならば愛情が生じる。

愛情にしたがってこの苦しみが起こる。

愛情から禍いの生ずることを観察して、

犀の角のようにただ独り歩め。

 

あくまで僕が感じたものを書いていったので、

皆さんにとっての新しい仏教が読んでみるとあるかも知れません。

 

という永福一成さんの月をさすゆび』(小学館文庫)の感想でした!

月をさすゆび

月をさすゆび

 

 

月をさすゆび  コミック 1-4巻セット
 

 

今見てみると、コミック版も出てるんですね?!

コミックで読んだ方が、もしかしたらこれは分かりやすいと思います……

→もちろんコミックの方はまだ読んでないので分かんないですけどw

 

 

 

お金になる副業につられて仏教の世界に踏み入れた善行のラスト。

 

その先は一体どうなるんでしょうね?

 

お金じゃ手に入らないものを見つけていくのかな……。

 

 

 

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